平成芭蕉の「令和の旅」指南(4)~令和の旅では「なぜ」を探る

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「何」より「なぜ」を求めるのが令和の旅

「令和の旅」を考える平成芭蕉

「令和の旅」を考える平成芭蕉

日本で最初の国立公園に指定された瀬戸内海を代表する景勝地の鞆の浦は、昨年、港町文化をテーマとした「瀬戸の夕凪が包む 国内随一の近世港町~セピア色の港町に日常が溶け込む鞆の浦~」というストーリーで日本遺産に認定されました。

鞆の浦は、江戸時代の港湾施設である「常夜灯」や「雁木」などがすべてそろっている珍しい港町で、しかも江戸時代の町絵図が現代の地図にも代用できる、歴史をテーマとした旅行には理想的な街なのです。

「令和」の出典となった万葉集で知られる大伴旅人も、この港で

「吾妹子(わぎもこ)が 見し鞆の浦のむろの木は 常世にあれど 見し人ぞなき」

と詠んでいますが、鞆の浦の港は万葉人が立ち寄っただけでなく、坂本龍馬の「いろは丸事件」や、頼山陽、三条実美といった文人墨客の訪問など、時代の変わり目の証人の役割を担ってきました。

特筆すべきは、日本の鎖国時代、唯一の国交使節であった朝鮮通信使も寄港し、その宿舎として使われた福禅寺の「対潮楼」からの眺めは、「日東第一形勝(対馬より東で一番美しい景勝地)」と称賛されたことです。

しかし、テーマ旅行の楽しみは、この景勝地の「なに」よりも「なぜ」鞆の浦に多くの文人墨客が訪れ、港町文化が栄えたかを推察することなのです。

鞆の浦は日本海と太平洋の2つの海流がぶつかり合う潮流の激しい場所で、干潮時と満潮時では潮の流れが変わることから、潮流に頼った沿岸航海の時代には、船はこの地で「潮待ち」する必要があったのです。

すなわち、北前船など瀬戸内海が主たる交易ルートであった時代には、航行する船に乗った人もこの鞆の浦で潮流が変わるのを待たなければならなかったのです。

この「なぜ」を知れば、港をテーマとした日本遺産のストーリーも正しく理解できるのです。

すなわち、令和時代の旅では「どこ」へとか「何」よりも「なぜ」にフォーカスして楽しむのです。

福禅寺対潮桜からの日東第一形勝

福禅寺対潮桜からの日東第一形勝

令和の旅における「リラクゼーション」

歳をとると出かけるのが億劫になると言われていますが、だからこそ実際に旅に出て感動や発見、そして安らぎや気分転換によるリラクゼーションが求められるのではないでしょうか。

シルバー向けのテーマ旅行においても、温泉や霊場めぐり、登山やハイキングなど、自然に親しむ旅は人気を集めていますが、これは温泉、森、山、滝、海などの自然に触れて、自然界のエネルギーを享受するリラクゼーションの旅とも言えます。

かつて熊野信仰で賑わった「蟻の熊野詣」も自然豊かな熊野で穢れを清め、新たな自分へと再生する旅でした。

実際、和歌山県では世界遺産となった熊野を舞台に、熊野地形療法(熊野セラピー)を提唱しています。熊野は自然のもつさまざまなエネルギーを享受できる霊場で、私が令和の旅て提唱するリラクゼーションに必要な「五浴の旅」には最適な場所です。

「五浴」とは人間の健康上、体力回復に必要な5つの「浴」のことで

①温泉浴(日本人が好む究極のリラクゼーションで地球のエネルギーを吸収する)

②日光浴(適度な太陽光線を浴びることによる新陳代謝の促進)

③森林浴(新鮮な酸素とα波を呼ぶ森のフィトンによるリラクゼーション)

④海水(潮風)浴(血液の成分に近いミネラルや塩分の吸収)

⑤イオン浴(川のせせらぎや滝のマイナスイオン効果で安らぎを得る)

を取り入れることにより、リラクゼーション効果を高めることができるのです。

このような自然と触れるテーマの旅では、健康増進だけでなく、いつもと違う場所に身を置くことによって見えてくるもの、得られるものがあり、そして実際に自然の中で体験し、実感したことが新しい自分をつくるのです。

人生100歳時代を楽しむにはリラクゼーションをテーマとした令和の旅がおすすめです。

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